緊急事態宣言や休校などの影響で、子どもたちがパソコンを使う機会が増えたという声を聞くようになりました。これは緊急事態宣言が明けた後でも、習慣として残り続けるでしょう。なので、これを機に、パソコンのタイピングにも慣れておきましょう。
キーボードタイピングが高速になる秘訣
筆者は、「北斗の拳〜激打〜」といった多くのタイピングトレーニング・ゲームで、練習メソッドを開発してきた経歴があります。タイピングゲームには、速く楽しくタイピングを身につける「秘訣」を盛り込んでいました。とくに普段キーボードを使わない人は、この「秘訣」を取り急ぎ練習しておけば、キーボード入力が速くできるようになるはずです。
【秘訣1】テンキーは必ず用意すべし
いきなり練習ではありませんが、多くのノートパソコンには数字キーがついていません。まずは外付けのテンキー(10キー)を買いましょう。USB接続のものなら1000円前後、Bluetoothのものでも2000円台で購入できます。テンキーで数字を入力するだけで、作業効率はかなり効率化されます。
【秘訣2】とりあえずローマ字打ちで練習
これからパソコンでブログを書いたり、文章を1日3時間以上書く用途がありそうなら、ひらがなタイピングをオススメしますが、この1〜2ヶ月の間、とりあえず早く身につけて、そこそこのスピードで打ちたいというのであれば、ローマ字タイピングをオススメします。
ひらがなタイピングは、キーボードの面に書かれたひらがなのとおりに打ちますが、ローマ字タイピングは、たとえば「か」と入力するのに「KA」とタイプします。そのため、タイピングスピードは物理的には倍近くかかることになります。しかしながらひらがなタイピングは、かなの配置51箇所+英文字を習得しなければならず、ローマ字タイピングは、かなの配列を覚える必要がないため、早く習得できるのです。
【秘訣3】ホームポジションを覚える
指の置き場所には決まりがあります。まず左手人差し指を「F」に、右人指し指を「J」の位置に置きましょう。ここを基本の位置として、どのキーに指が動いても、この位置に戻して置くことを心がけてみてください。
【秘訣4】初歩のトレーニング
ではトレーニングしてみましょう。以下の単語をゆっくりでいいので、5回ずつタイプしてみてください。
- 赤坂(AKASAKA)
- 佐賀(SAGA)
- 裸(HADAKA)
- 逆さ(SAKASA)
どうでしょう? 思ったよりカンタンに速く打てる気がしませんか? 慣れてきたらもう一度、赤坂から逆さまでを、もう少し速く打ってみましょう。
それが終わったら、今度は次の単語をゆっくりでいいので、5回ずつ打ってみてください。
- 愛(AI)
- 上(UE)
- 恩(ON)
今度は、句読点とハテナマークとびっくりマーク、それに「を」と「が」交えて、以下のように打ってみましょう。
- 赤坂、佐賀、裸、逆さ。愛。上。恩。
- 赤坂!佐賀!裸?逆さ?愛!上!恩?
- 赤坂が!佐賀を?裸が!逆さが?愛を!上?恩!
【秘訣5】しりとりでトレーニング
次はしりとりをしてみましょう。ただ、通常のしりとりは「ん」で終わりますが、この練習では「ん」がきたら、「ん」を「な行」と捉え、次は「な行」でくる単語をいれましょう。もうひとつのルールは、単語ごとに「、」「。」「!」「?」の順に打つこと。例を出すとこんな感じです。
- 赤坂、神田。団子!胡麻?祭、林檎。ゴリラ!ラッパ?パン、猫。
「パン」がンで終わっているので、続くのは「な行」で「猫」となったわけです。上記を、変換しながら、ゆっくりでもいいので、15分〜20分練習してください。途中でくじけそうになったら、最初の「赤坂」「佐賀」「裸」「逆さ」を、できるだけ速く打つ練習をして、気分転換してください。
後は、ここまでの練習の繰り返しです。
なぜこの練習法がいいのか
どうしてこのような練習法がいいのか、ちょっと種明かしをしましょう。私がこのトレーニング法を推奨するまでは、世の中のタイピング練習のほとんどが、「AIUEO」「ABCDEFG」「QWERTY」などといった「意味のない文字の羅列を打つ練習をする」というものでした。
しかし、こういった「意味のない」テキストを打つのは楽しくなく、この時点でくじける人も少なくなありませんでした。そこでまず、「ホームポジションで速く入力できる単語」を打つことで、成功体験を身につけてほしいと思ったのです。そのため、「赤坂」をタイプする練習を最初にもってきました。赤坂、佐賀、裸、といった、ホームポジションだけでも単語を打てるという経験は、その後、練習をつづけたくなる動機づけとなるのです。
母音もAIUEOをただ練習するのではなく、意味がある単語、たとえば「愛」「上」「恩」などにすることを重要視しました。北斗の拳や、あしたのジョー、アフロ犬といったキャラクターと、これらの「打っていて爽快感のある単語」の練習が合体したことで、当時のタイピング練習ゲームは大ヒットしたのだと思います。
まずは家庭で、今回のトレーニングを試してみてください。そしてコロナ禍が落ち着いたら、腰を据えて、しっかりとした指導を受けられるパソコン教室などで練習してみてはいかがでしょうか。
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