小学校ではじまるプログラミング教育に必要な「論理的思考」を養える、くもん出版発売の「ロジカルルートパズル」をレビュー。
論理的思考を養う「ロジカルルートパズル」
希望小売価格は 税込3,564円。遊ぶ目安は4歳以上。
パッケージには考える力や集中力といった言葉が表示されています。また、製品サイトには「パズルを解いて、ボールを転がす。楽しく論理的思考を養います」とあります。この玩具で遊びつつ、こうした力がどのように養われるのかを見ていきましょう。
ボードと5色のボール。そして溝が入った「ピース」
パッケージにはこのように大きなボードと、5色のボール。そして「ピース」という溝が入ったパーツが入っています。
ピースは5種類あります(それぞれの特徴については動画をご確認ください)。さらに問題集という冊子があり、この中に60問の問題が掲載されています。
問題集の問題を解いてみよう
ロジカルルートパズルの問題集には問題ごとに、
- スタート時のボールの位置
- スタート時にボード内部に配置するピースの位置
- 問題を解くときに使うピース
の3つが書かれています。(2は問題によっては無指定の場合もあります)
ボールを上から転がしたときに同じ色のゴールに入るように、3の問題を解くときに使うピースをボード内の空いているスペースにはめていくのが、この玩具の遊び方。
では問題の解き方を見てみましょう(この解き方は一例です)。まず5色のボールのスタート地点とゴール地点の位置を比較します。
すると左側の黄色と赤は入れ替わっていることがわかります。中央の緑は直進し、右側の紫と青は入れ替わっています。そこで入れ替わっている部分には緑の交差ピースをはめ、直進する部分には白の直線ピースをはめてみました。ただしピースはまだ3個あまっています。これらを空いているスペースにうまくはめていく必要があります。
とりあえず交差ピースを左右に1つずつはめてみます。はたしてこの状態でボールはうまく進んでくれるでしょうか? まだスペースは残っているものの、この段階で一回ボールを転がしてみます。
すると左側の黄色と赤のボールの結果がゴールの色とは一致しませんでした。あまっているピースは直進ピースしかないので、このままでは正しい位置に転がすことはできません。
また、右側の紫と青のボールも、転がした結果がゴールの色と入れ替わってしまいました。
結果は失敗でしたが、このようにボールを転がすことですぐ結果がわかるところが、ロジカルルートパズルの醍醐味でしょう。プログラミングで言えばデバッグの作業にあたります。何度かピースの組み換えて、図のような正解にたどり着きました。
ではレベルを上げて今度は次のような問題に挑戦してみましょう。これはどのように考えればよいでしょうか? (正解は動画の中で解説しています)
「考える力」「論理的思考」「集中力」が養われる
問題を解きながら感じたことは、スタート地点のボールの配置や、ボード内のピースの配置がとてもよいヒントになっているということです。これらを手がかりに考えることで少しずつ正解にたどりつくように設計されており、この過程で考える力や論理的思考能力が養われると感じました。
同時に集中力も鍛えられますが、これは後半の難しい問題を考え抜くことでいっそう鍛えられるでしょう。ただ難しすぎて途中で投げてしまっては意味がありません。お子さんがギブアップしそうになったら「解けた問題まで戻って考え直してみようね」という声をかけてみてください。
なお、今回は問題集を使って解く遊び方を解説しましたが、自分で自由にコースを作る遊び方もあるので、お子さんと一緒にいろいろ試してみてください。