みんな大好きママのメイクグッズとMESHで光るコンパクトをつくろう【女の子のためのIT&IoT講座】

女の子が大好きなカワイイお化粧品のケースを使って、自分だけの光るコンパクトをつくりましょう。コードを書かない、ハンダ付けをしないけど、しっかりプログラミング学習が学べる「MESH」を使って、難しいところはちょっと飛ばして、楽しいところから体験しましょう。「MESH」は来年の教科書にも載るIoTブロックです。

ママのメイクグッズで光るコンパクトをつくる

ママのメイクグッズを使ってピカピカ光るかわいいコンパクトをつくってみましょう。使うものは以下のとおり。

使うもの

* ファンデーションケース
* LED
* ジャンプワイヤ 3本
* MESH(GPIOタグ)
* 明るさセンサー(CdSセル)
* 小さめのブレッドボード
* 抵抗 330Ω
* ケースの中で固定する用のシールや接着剤
* LEDや抵抗を切るためのニッパー

今回のLEDを光らせたりしてくれるプログラミングが入るところは、MESHというIoTブロックを使います。MESHならスマートフォンのアプリと組み合わせて、ドラッグ&ドロップして繋げていくだけで、プログラムが作れます!

今回は、ノンコーディング、ハンダ付けなしで、難しいところは飛ばして楽しいところから体験してもらおうと思います

来年の教科書にも載る「MESH」ってなんだろう

MESHとは、消しゴムサイズのブロックのような形をした「電子タグ」というものです。プログラミングなどの専門的な知識やスキルがなくても、無線でつながる電子タグをモノやコトと組み合わせるだけで、だれでもカンタンに発明ができ、デジタルなものづくりが楽しめるキットです。

タグは全部で7種類。「押せるボタン」「ピカピカ光るLED」「明るさセンサー」など、それぞれに違う機能のセンサーが入っています。このタグを組み合わせて、スマートフォンの「MESHキャンバス」というアプリを使うと、“タグが何かを検知したら、別の何かを動かす”と言ったようなことができるのです。

MESHならハンダ付けや基板や抵抗などといった、ちょっと難しいものやことを覚えなくていいので、カンタンにできて、つくる場所も選ばないので気軽に電子工作ができます。MESHのアプリには、スマホのカメラやマイク、スピーカーなども連携して使うことができ、IFTTTという他のアプリケーションを使うことで、TwitterやLINEなどにもつなぐことができて、IoTが手軽にできるのです。

少し難しい話をすると、Developper向けにいろいろな「SDK」というものが用意されているので、それを組み合わせれば、可能性は無限大です。

MESHについてもうすこし説明するよ

MESHは、それぞれ違うセンサーをもった7種類のタグと呼ばれるブロック。それぞれ、以下のような役割があります。それぞの細かい動きについてはMESHのサイトで確認してください。

  • 人感センサー(ミント)……人の動きを感知。
  • 明るさセンサー(ブルー)……明るさの変化を感知。
  • ボタン(グリーン)……シンプルなボタン。
  • 温度湿度センサー(パープル)……温湿度の変化を感知。
  • GPIO(グレー)……電子工作の無線化や、できることをいろいろ拡張。
  • 動きセンサー(ライトブルー)……動きを検知。
  • LED(オレンジ)……いろいろな色に光る。

この中から今回は、グレーの「GPIO タグ」を使います。

まずはかわいいファンデーションケースを用意

ママのかわいいファンデーションケースをもらって分解しましょう。LEDやブレッドボードといったものが入るので、その高さでも入るように、厚みがあるクッションファンデがオススメ。クッションファンデは詰め替え用のものがあるので、中身がパカッと抜けます。

その他の材料は以下の通り。

  • 7色点滅LED……LEDはできるだけ淡い色がオススメです。今回は8mmの7色点滅LEDを使いましたが、7色点滅のLEDでなくても、シアンやキャンドルカラーなど好きな色のLEDを使っても大丈夫です。サイズも3mmから7mmくらいのものを使うとよいでしょう。
  • 明るさセンサー「フォトレジスター(CdSセル)」……光の量によって抵抗値が変化する明るさセンサーです。「CdSセル(0.5MΩ)GL5516」を使います。
  • ジャンパワイヤー……オスオスを3本用意してください。
  • 抵抗……抵抗330Ωを1つ用意します。
  • ブレッドボード……小さめのブレッドボード
  • くっつき虫かマジックテープ(両面テープ付き)……コンパクトの中に部品を入れて固定させるために使います。くっつき虫はこちらから購入できます。マジックテープ(両面テープ付き)は100均でも売っています。

かわいいコンパクトが開いたら光るにはどうすればいいかな?

かわいいコンパクトが、開いたら光る……これをつくるにはどういう仕組みがいいでしょうか。

明るさセンサーをコンパクトの中に入れる→コンパクトが開く→(中が明るくなるので)明るさを感じたらLEDを光らせる→5秒後にLEDを消す

この光る仕組みをMESHのアプリで作りましょう!まずはMESHアプリをダウンロードします。MESHのプログラミングはアプリ上でアイコンをつなぐだけでできます。

できるだけ小さいブレッドボードを使おう

まずはパーツを組み立てます。コンパクトに入るように、できるだけ小さいブレッドボードを使いましょう。

ブレッドボードの下に数字が書いているので、数字を下にしてつないでいきましょう。前回学習したようにブレッドボードには電気の流れる向きがあります。この小さいブレッドボードはこのように縦に流れます。

明るさセンサー、LED、抵抗をつなごう

まず明るさセンサーをつなぎましょう。明るさセンサーはプラスやマイナスといった極性がないので、写真のように左端に、横向きに刺さっていれば大丈夫です 。

次にLEDをつなぎましょう。LEDにはプラスとマイナスがあり、逆に刺してしまうと壊れてしまうので気をつけましょう!!LEDの足の長いほうが(アノード)でプラス、LEDの足の短いほうが(カソード)でマイナスです。左がマイナス(短い足)になるようにつなぎましょう。

次は抵抗です。抵抗も向きはどちらでも大丈夫です。写真のように明るさセンサーの右足の下からLEDの左足(マイナス)の2つ下に、ピンクの線と同じように列が揃うようにつなぎましょう。明るさセンサーの右足と抵抗の左足が同じ列に、LEDの右足(マイナス)と抵抗の右足が同じ列にいれば大丈夫です。

LEDが光るように配線しよう

次は配線です。できれば3本違う色のほうがわかりやすいですが、何色でも大丈夫です。一番下の行に

LEDの右足(プラス)と同じ列に1本、抵抗の右足と同じ列に1本、明るさセンサーの左足と同じ列に1本刺します。

MESH本体とつなぎましょう。MESHには以下ように5個の穴が2列あって、それぞれ違う機能をもっています。

本体にはI/Oしか書いていないので、この写真をみながらつないでいきましょう 。

LEDの右足(プラス)につながるがDOUT1で、LEDの左足(マイナス)がGNDです。光センサーの左足をDIN1 に刺しましょう。

MESHとアプリをつなごう

MESHアプリを立ち上げて、新しいレシピを選択。アプリの一番下にある「追加」タグ「を押すと「新しいMESHを探しています」と出ます。タグにGPIOが追加されたら、追加されたGPIOタグをドラッグ&ドロップでグレーのマス目(キャンバス)の中に追加します。

追加したタグをダブルクリックすると、GPIOの下に<デジタル入力>となってますね。この右の>を押すと、「デジタル出力→アナログ入力→PMW出力→電源出力」と切り替わるので、まずはデジタル入力にして、その下のトリガーをHigh-Lowにします。ピンは、先ほどつないだMESHと合わせてDIN1 にします。終わったらOK を押してキャンバスに戻ります。

次に別のGPIOタグをキャンバスに追加します(順番に横に置いていきましょう)。それを「デジタル出力」にして、値(あたい)をHigh にします。ピンは、先ほどつないだMESHと合わせて「DOUT1」「DOUT2」「DOUT3」と選べるので、「DOUT1」にします。 終わったらOK を押してキャンバスに戻ります。

次はタイマーをつけましょう。GPIOタグの横に「カメラ」「マイク」「スピーカー」とありますね。そのまま横に行くと、「タイマー」というものがあります。タイマーをキャンバスに追加して、「待つ」にして、時間を「5秒」にしてみましょう。 終わったらOK を押してキャンバスに戻ります。

またGPIOタグをキャンバスに追加をします。次も「デジタル出力」で。値はLowにします。ピンは

「DOUT1」「DOUT2」「DOUT3」と選べるので、先ほどつないだMESHを見て、「DOUT1」にします。終わったらOK を押してキャンバスに戻りましょう。これで、プログラミングの1つ1つの設定は完了です。

これをつないで行きましょう。タグとタグをつないで行きます。順番を間違えると動かなくなってしまうので気をつけてつなぎましょう。

小さいブロックを軽く握って明るさセンサーを暗くします。離すとLEDが5秒間光れば成功です。今回使っているLEDは点滅タイプなので点滅していますが、単色のLEDであれば光るだけになります。これで完成です!!!

明るさでLEDが光るのはどういう仕組みだったのかな

アプリでつくった仕組みはこんな感じ。

  1. 光センサーが明るさを検知したら、抵抗値が下がり通電したような状態になるので、デジタル入力のトリガーがHighを検知。
  2. するとそれをトリガーにしてデジタル出力をHighにしてという命令を出して電流が流れる
  3. 次はLEDを5秒間点灯させたままにしたいので、2 の処理をそのまま続けさせるため、その処理としてタイマーを入れます。
  4. 最後に電流を止めるために、デジタル出力をLowにして、電流の流れを止めると、LEDが消える。

コンパクトにしまおう

最後にコンパクトにしまいます。ちゃんと光ったら、コンパクトに収めるために、LEDや明るさセンサーの脚を切ります。高さは、コンパクトにしまえるくらいが目安になるので、測りながら切ってみてください。

今回はこのくらい切りました。LEDを切るときは、脚が長い短いを保ったまま切ってくださいね!

後は中にうまく押し込みましょう。ここで線が抜けたりしないように気をつけてください。ブレッドボードの下にくっつき虫やマジックテープなどで固定すると収めやすいです。

いろいろ試して自分だけの光るコンパクトをつくってみて!

今回は5秒で消えてしましました。もっと長く光らせたいですよね!光るときに、音楽もつけたらどんな感じでしょう。LEDは1個だったけど、何個くらいまで一緒に入れられるでしょう。LEDをもっと増やしてピカピカにしたら楽しそうですね。

いろいろ試して、自分だけの光るコンパクトをつくって見てくださいね。