ピクサー・アニメーション・スタジオの作品を生みだす技法と科学に迫る展覧会「PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス」が、六本木ヒルズ展望台の東京シティビューで9月16日まで開催されています。ここではどんな展示がされているのか、「PIXARのひみつ展」のひみつに迫ります。
ピクサーの作品を生みだす技法と科学に迫る
ピクサー・アニメーション・スタジオと言えば、『トイ・ストーリー』や『モンスターズ・インク』などのアニメーション映画をつくっているところということで有名です。しかし、ひとえにアニメーションと言っても、完成までにはいくつもの工程を踏まなくてはなりません。その工程をわかりやすく、体験型で展示しているのが、今回の「PIXARのひみつ展」です。
では具体的にはどのような展示になっているのか、本メディアでもおなじみのごうがしゃくんとなゆ太くんにレポートしてもらいましょう!
まずチケットを買うと、ミニシアターのような部屋に通され、約5分間のイントロ映像が流れます。そこで今回の展示の目的、とりわけアニメーションが出来上がるまでの流れをここで知ることができます。
その後エレベータに乗って52階の展示会場へ。入り口をくぐると、まずは『トイ・ストーリー』でおなじみのスペースレンジャー「バズ・ライトライヤー」がお出迎え。ここからまずはピクサー・アニメーションの基礎である「モデリング」の話がはじまります。
ただ、そのモデリングの話をする前に、まずはピクサー・アニメーションがどのような工程でつくられるのか見てみましょう。
ピクサーのアニメーションはだいたいこのような流れでつくられているそうです。ではその流れを個別に見てきましょう。
まずはキャラクターをつくろう「モデリング」
ピクサーでは、まずスカルプターと呼ばれる人たちがイラストを元に粘土でモデリングします。この辺が、一般のアニメーションづくりとは違うところかもしれません。こうして実物のモデルをつくってから、それをCGとして取り込みます。
ちなみに体験コーナーでは、胴体の部品に磁石でパーツをくっつけて、実際にキャラクターを組み上げられるようになっていました。
キャラクターの動きを決める「リギング」
「モデリング」の過程でつくられたCGキャラクターに、骨や関節、筋肉を設計していく作業が「リギング」です。キャラクターの動きや表情を決める、アニメーションの基礎となる技術です。
体験コーナーでは、『トイ・ストーリー2』のジェシーの表情をリグでつくる展示がされていました。
キャラクターの表面の見え方を決める「サーフェイス」
「サーフェイス」は「表面」という意味で、その名のとおり、キャラクターの見え方を決める部分です。ここで素材や古びた感じ、光の当たり方などを決めていきます。
展示では三角柱や立方体のオブジェクトにいろいろな柄の布をかぶせて、それによってモノが変わる様子を体感できるようになっていました。
物語の空間を作り出す「セット&カメラ」
ピクサー・アニメーションの世界では、その世界観もすべてアニメーションでつくられています。その世界観を表現するのに大事な背景などのセットとカメラワーク。アニメーションでは実際にカメラを回すわけではないので、それをどのように表現しているのかがこの展示でわかります。
体験コーナーでは、バーチャルな世界に家具を配置できる展示もありました。
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後半は実際にPIXAR作品に命を吹き込むアニメーションについて見ていきましょう。
+STEM教育に最適なコンテンツが盛りだくさん!「PIXARのひみつ展」のひみつ
「PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス」 開催概要
- 会期…… 9月16日まで ※会期中無休
- 会場……六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)
- 時間……10:00~22:00(最終入場21:30)
- 主催……東京シティビュー、NHKプロモーション
- 企画制作……ドリームスタジオ
- 特別協力……ウォルト・ディズニー・ジャパン
- 協賛……ハウス食品グループ、ロート製薬(五十音順)
- 後援……J-WAVE 81.3FM
- 入場料……一般1,800円、高校生・大学生1,200円、4歳~中学生600円、シニア(65歳以上)1,500円
- 展覧会サイト……
https://www.tokyocityview.com/pixar-himitsu-ten - 問い合わせ…… 03-6406-6652(東京シティビュー)